自由意志

日常のささやかな出来事を少しだけ面白く表現したい

「それでもボクはやってない」を見て

 

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観終わった後、おしっこ漏れそうになった。こんな理不尽な現実が待ち受けているのか。裁判って正義の味方なんだとばかりに思っていた。もちろんフィクションだと言う事は承知しているが、こんなのフィクションだと思えないよ!この、「ダンサー・イン・ザ・ダーク」以来の無力感、脱力感、残尿感・・・。

アマゾン・プライムビデオにて映画鑑賞

 アマゾン先生のサービスが凄すぎて、最近よく映画やドラマを観ています。その中で良かったタイトルが「小さな巨人」「推定有罪」等です。他にもたくさんあります。

月300円ちょっとでこのサービスはもう入らざるを得ないですね。

 

それでも僕はやってない

あらすじ、解説等のいわゆるDVDのジャケットの裏側は全く見ない私。情報一切なしで見るのが好き。解説とかCMとか見ると、ある程度方向性が分かるというか制作側から「この映画はこうゆう観方をするんだぞ」と言われているようで、好きじゃないので今回も情報なしで見始めました。映画をどう見るかは俺が決める!俺は自由だ!

 

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ええええぇぇぇぇ。こんな終わり方するんかょ。

僕の心を挫くには十分なフィニッシュ。

仕事も終わり、家事も終わり、子供も寝たし、俺の時間、俺だけの時間!映画観るぞーーー!ウォーーーー!

 

 

ちーーーん。

 

 

である。思いのほかダメージが大きかった。酒飲みながら観ていたせいもあり、主人公にのめり込み過ぎたのかもしれない。映画を観る前はタイトルから想像して万引きか痴漢の冤罪くらって最後の最後で勝利を勝ち取る水戸黄門ばりのパターンものだとばかり思って観ていた。得てして予想は裏切られるものである。あぁ、恥ずかしい。

俺は自由だとか言っておきながら自分の予想に反すると凄まじいダメージを受けている。俺はアホか。アホなのだろう。

 

感想

ふう。やっと整理がついた。落ち着いたところで忘備録がてら感想を残しておくことにする。

とても良い映画でした。改めて考えると予想を裏切られるものって良い事の証だと思います。こうなってこうなってこういうオチで終わる、っていうストーリーは落ち着いてみられますが、私個人的にはあまり好きではありません。やっぱりどうなるか分からないハラハラドキドキがあってこその映画だよね!(素人中の素人です)

それにしてもこのストーリーは多少なりとも現実に起こっているものなのでしょう。起訴した場合の有罪率99.9%という数字は以前から知っていたけども、こんなのあり得ないのではないか?アメリカあたりだと有罪率70%程度です。(中身はいろいろ違う部分もあるけど、ここでは割愛)正直どっちが良いのかなんて私には全く分かりません。しかし99.9%が有罪だとすると、「痴漢してないけど、どうせ有罪になるくらいなら認めて早く終わらせよう。」と私なら絶対に思うでしょう。私みたいな人も多いはずです。家族がいればなおさら。凄くやるせない気持ちになりました。泣き寝入りする事でやってもいない罪を受け入れるのか、やっていないからと戦って消耗して、最終的に負けて人生詰むのか。こんなのやってられない。でもこれが現実。

 

 裁判は真実を明らかにする場所ではない

裁判は被告人が有罪であるか、無罪であるかを集められた証拠でとりあえず判断する場所にすぎないのだ

 

このセリフがすんごく突き刺さった。確かに裁判官だって証拠がなければ判断の仕様がないのだろう。だからこその証拠なんだ。私も裁判を受ける事があれば肝に銘じておきたい。そして出来れば裁判を受けない人生を歩みたい。