自由意志

日常のささやかな出来事を少しだけ面白く表現したい

ぎっくり腰になった

1週間前に産まれて初めて「ぎっくり腰」になった。
ぎっくり腰って中腰で重い物を持った時に「ピキッ」ってなってそのまま動けなくなるもんだとステレオタイプにそう思っていたんだけど、僕の場合はそうではなかった。

 

コロナウイルスのせいで体育館の使用許可が下りず、僕の大好きなバスケができなくなって8か月。その間全く運動しないメタボリックな人間がそのままバスケの大会に出たのが大きな原因である。

試合終了ラスト2秒くらいの時にフリーの味方にロングパスを出した瞬間!
「ピキッ」ではなく、「ぐにゅ~ん」と腰の筋か何かが伸びる違和感。
その時は運動不足が祟った程度にしか思っておらず、実際痛みもそこそこあったが動けない程ではなかった(ちなみにロングパスは相手に普通にパスカットされた)。
しかし時間の経過と共に痛みがどんどん強くなっていき、家に着いた時にはほとんど動けなくなった。いや、違う。全く動けなくなった。
ソファで横になったが最後。大袈裟ではなく本当に起き上がれなくなった。
痛みに耐えながら身体を5cmずつずらし、ずりずり、少しずつ少しずつソファから体を滑らせて落としていった。
ソファから身体を落とすだけで30分。
こんな真夜中に一人で痛みと格闘しながら呻き声をあげながら・・・。
「じっとしとけよ」という声が聞こえそうだが僕はオシッコが漏れそうだったのだ。
尿意と腰の痛みに耐えながら這いつくばってほふく前進しながらトイレに向かい、便器に肘をかけ、上半身だけを使ってやっとの事で様式のトイレに座る事が出来、オシッコ出来た。
あぁ、なんだこれは。この不便さは。令和だぜ。
自慢じゃないけど、我が家は今家事や労力の自動化、省力化を進めている。
お掃除はロボットに任せ、食器洗いはマシンに任せ、「アレクサ」と呼ぶと音楽、ニュース、ゴミ出しの日まで教えてくれる。
今週の日曜日には洗濯物のガス乾燥機が導入される。
これにより洗濯物を干す、取り入れる作業から解放される事となる。
ホットクックだってフードプロセッサーだってある。
最小の労力で最高のパフォーマンスが得られる様な生活を目指し、日々邁進しているのにも関わらず!!
腰が痛くなった程度で全て台無しだ!!!
仕事も1週間休んだ。家事も子供の世話(主に遊ぶ)も何もかも出来なくなった。
導入した省力化製品達も何も使えない、だって僕が動けないから。
アレクサで音楽を聴く気にもならない、だってメンタルやられてるから。

平時に快適ライフを支えてくれるマシン達は非常時には全く役にたたないのだと分かった。
病院からもらった「とこちゃんベルト」1つの方が幸せを感じた。
とこちゃんベルトがなければ僕はこのぎっくり腰を乗り越えられなかったかもしれない。
という事で、僕から皆様にお伝えしたい事は2つ。

 

一つ、日頃から運動bはしておくべし

一つ、非常時には最先端技術よりもとこちゃんベルトが有能

 

この2つは是非抑えておいて欲しい。
ここで一つ短歌を詠ませて頂き候。

 

嫁さんが

トイレへ這う僕

遭遇し

「芋虫みたい」

と言われたよ

 

 

以上!